当サイトでは、宅建業免許の申請をされる方向けに申請書類の書き方を解説しています。
本記事では「宅地建物取引業経歴書」の書き方を記載例をまじえて詳しく紹介していきます。
注意
申請書類の書き方は各都道府県によって異なる可能性があります。
実際に申請される際には、提出先の手引きを必ず確認するようにお願い致します。
宅地建物取引業経歴書の概要
宅地建物取引業経歴書は、申請者のこれまでの宅建業に関する経歴を記載する書類です。
ただし、新規申請の際は、提出はしますがほとんど記載する事はありません。
本書類を作りこむ必要があるのは、更新申請をする際になります。
見本(第一面)
宅地建物取引業経歴書の書き方・記載例
それでは、宅地建物取引業経歴書の書き方を紹介していきます。
記載例(第一面)
①事業の沿革
申請者の事業の沿革を記載します。
まず「最初の免許」の欄は、新規免許の場合は「新規」と記載します。
更新免許の場合は、新規に免許を取得した「年月日」と「免許権者」を記載します。
※免許を取得した「年月日」は、有効期間開始日の前日を指す
免許換えの場合は免許換え前の免許の「年月日」と「免許権者」を記載します。
なお、新規申請の場合は、以上で本書類の作成は完了となります。
②事業の実績(期間)
ここからは更新申請と免許換え申請の場合に記載が必要になります。
「期間」の欄は、法人の場合「定款に定めている事業年度による直前5か年分」、個人の場合「暦年(1年1日〜12月31日)に合わせ直前5か年分」を記載します。
初めての更新の場合、初年度の期間は「免許の有効期間開始日〜直後の決算日」とします。
③事業の実績(種類と内容)
第一面で記載する事業実績は、売買や交換・賃貸の代理・媒介の実績について、その件数と手数料収入を千円単位で記載します。
売買・交換の「件数」「手数料」の欄は、点線の上段に売買実績、下段に交換実績を記載し、「価額」の欄は代理又は仲介した契約の契約金額の合計を記載します。
なお、「宅地及び建物」は、いわゆる土地つき住宅の事を指します(区分所有マンションも該当)。
記載例(第二面)
第一面では売買等の代理・媒介の実績を記載しますが、第二面では主体となって行う売買・交換の実績を記載します。
④事業の実績(期間)
第一面同様の方法で期間を記載します。
⑤事業の実績(種類)
各事業年度の売却・購入・交換の実績について、件数とその価格(千円単位)を宅地建物の種類ごとに記載します。
記載方法は第一面同様に行います。
なお、該当がない場合も本書類は添付する必要があります。
決算書との整合性に注意
法人の場合の注意点として、提出する決算書との整合性を確認するよう気をつけましょう。
更新申請の際には、直前1ヶ年分について決算書の提出が必要で、損益計算書の売上欄等と本書類の記載内容が照合されることになります。
そのため、決算書と本書類の記載内容に齟齬が無いように作成する必要があります。
もし、宅建業以外にも事業を営んでいる場合は、損益計算書の該当する項目の余白に宅建業の金額を( )で記載するなど、宅建業の売上がわかるような工夫が必要です。
なお、宅建業の実績が1年以上ない場合、「申立書」(実績はないが、その間も宅建業を営んでいた旨の内容)の提出を求められる自治体もありますので、その点も注意しましょう。
まとめ
以上、ここまで宅建業免許の申請書類のひとつ「宅地建物取引業経歴書」について紹介しました。
本書類は初めて更新申請をする方にとっては、ハードルになり易い書類になります。
というのも新規申請の際にはほとんど記載する事なく提出する為、そのイメージがどうしても先行してしまいがちです。
更新申請を控えている方は、早めに顧問税理士さんなどと相談し、書類の準備を進めるようにしましょう。